活動報告

  • 文化、歴史、祭り(催事)の調査
  • 2013年度活動報告

文化、歴史、祭り(催事)の調査

雄勝法印神楽を訪ねて

我々チームは雄勝法印神楽と人々の暮らしと生業の関わり、を中心にリサーチ活動を行っております。 2013年4月27日、5月4日、それぞれ浜ごとに行われる「春のお祭り」を見学、9月2日は現在雄勝法印神楽保存会の会長をつとめる伊藤氏に、話を伺う事ができました。

3.11 の大震災は雄勝の法印神楽も大きな損害が有りました。神社が浜に近い場所では神楽に使用する様々な道具やお面が消失したり、大事な資料が流されたり、保存 会面々も家を流されるなどの被害にあいましたが、多くの人々の支援もあり、現在は雄勝法印神楽が復活し、春や秋の祭礼で舞われています。

我々チームは雄勝法印神楽の成り立ちはさることながら、このお神楽がまちの人々の中でどのような存在であったか、雄勝の人々の心に寄り添うような存在である神楽について、調査活動を進めています。

雄勝には600年ほどの歴史があると伝わる「法印神楽」が存在します。 法印とは修験者のことで、出羽三山の羽黒派を由来としており、雄勝法印神楽二つの太鼓と一つの笛で演奏構成されています。 宮城県北部沿岸地域を中心に、法印と呼ばれた修験者達により伝えられた神楽だといわれています。舞の演目の多くは日本書紀から題材を得ています。組立式の舞台の舞台が用いられ、雄勝法印神楽は演舞が激しい事でも有名です。

現在の雄勝地区では春祭りや秋祭りにお神楽が演じられます。また、広く雄勝神楽に親しんでもらうため、仙台や東京などでも、神楽の上演が行われています。 今後も子どもからお年寄りまでが親しむこの雄勝法印神楽と暮らしや生業の関わり方について、今後も調査を行います。

また雄勝にはお神楽の他、冬に行われる「おめつき」という行事も有ります。「思いつき」が語源だそうで、面白おかしく即興劇を意味する行事だそうです。

雄勝地区の文化や習俗がどのように暮らしと生業に関係したか、現地の人々の協力を頂きながら、リサーチやフィールドワークを進めて行きたいと思います。

雄勝法印神楽保存会伊藤氏 面談
雄勝法印神楽保存会伊藤氏 面談

春季例祭の雄勝法印神楽奉納
春季例祭の雄勝法印神楽奉納

春季例祭の雄勝法印神楽奉納
春季例祭の雄勝法印神楽奉納