被災前の雄勝では、規模の大小こそあれ、様々な硯店がありました。硯の生産販売においては、砕石、荒加工、そして工人さんによる手工芸、輸入材 を含む流通販売まで、重要な工程があります。このうち、全てを手がける店から得意分野を強化した店まで店ごとの違いがあり、それに応じた施設設備を有していたことが分かりました。それらを失った現在、復興に真に必要な施設設備を特定し、事業化に結びつけて行くことが重要です。まずは仮設工房のような生産環境にどのような環境整備が必要なのか検討を進めてきました。雄勝硯生産販売協同組合、雄勝総合支所と共に、組合の倉庫建設の助言を行い、的確なゾーニング等のサポートを実施しています。

また、8月に本プロジェクトを推進するための活動拠点として、これまで、現地ボランティア活動等に使用されてきた、仮設ハウス（石巻市所有）の一部に拠点を開設しました。開所記念式には、本学から藤井法人局長も同席して頂きました。尚、本拠点は本学のボランティア活動、仮設工房建設、他の支援団体等との打ち合わせに使用する予定です。