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雄勝地区の被災地にて学び、参画学生による再生提案を行う、現場における講義

投稿日:2015.06.16

 甚大な被害を受けた雄勝地区の現状を学び、今後の雄勝の再生の途を学生の目線で提案を行うことを主目的とし、現地での3回の集中講義形式で実施しました。

授業科目は、安全安心生活デザイン学科の4年生を対象とした「生活デザイン総合科目」で、18名が受講し、講師は徳水博志先生です。雄勝在住の徳水先生は、震災当時に雄勝小学校の教員をされておりましたが、残念ながら自宅も津波で流出しました。現在は、石巻市内に仮住まいされ、雄勝再生のための雄勝環境教育センター代表として実践的活動を地区住民の方々と協働で取り組んでおります。徳水先生の講義内容は、「地元の方が撮影した津波映像を通し、雄勝地区内の津波被害概況」、「被災した子供たちの心のケアのための専門カウンセラーと共同で取り組んだ実践的教育(映像化されたものはNHKでも放映されました)」、「雄勝中心エリアの整備概要と防潮堤の嵩上げ事業に対する不安内容に関して」、「波板地区のかつて波板石を採掘していた場所の視察と解説」等、多岐にわたる内容でした。

受講生は、徳水先生から解説された内容を基に、雄勝の将来像を描きつつ、どのような再生の途を相応しいのかを提案することになりました。学生からは「海の見える防潮堤計画」、「観光資源になる防潮堤計画」、「地域資源を活かした商店街」、「一日いても退屈しない、雄勝の自然を感じることができる町」、「高台に安全に避難できる仕組みのある町」など提案があり、その提案を基に徳水先生とのやり取りを行うという、実に密度の濃い授業となりました。徳水先生からは「こうして実際の現地、具体的な姿を見ることで、より現実的な将来像を描くことの大切さを知っていただいたことに対して感謝したい」とのメッセージを頂きました。授業に参画した学生にとっても雄勝の再生を心の片隅に入れ、社会での実践に役立ててほしいと授業窓口担当の立場から願っております。

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